【第2弾】病院の理学療法士と他職種のやりとり

こんにちは、ぐぅです。

今回は、前回に引き続き

病院で働く理学療法士が他職種とどのようなことを

やりとりしているのか、ご紹介したいと思います。

今回は、前回ご紹介した他職種に比べると頻度は少ないものの

普段から関わることの多い職種についてご紹介します。

理学療法士を目指しているが、病院で働くイメージが掴めない

という方や

今は別の職場で働いているが、もし病院で働いたら

どのような職種と関わりがあるのか気になる

という方に向けて書いていますので、良かったら続きも読んでみてください。

毎日ではないが頻繁に関わる職種

今回は以下の他職種とのやりとりをご紹介します。

  • 医師
  • 栄養士
  • 薬剤師
  • 義肢装具士
  • 福祉用具専門相談員
他職種の写真

ちなみに、前回の記事では

  • 看護師
  • 介護福祉士・介護助手
  • 作業療法士(OT)
  • 言語聴覚士(ST)
  • 医療ソーシャルワーカー(MSW)

とのやりとりの内容をご紹介していますので、

興味がある方はこちらも読んでみてください。

医師とやりとりする内容

医師とのやりとり

理学療法士は、理学療法士及び作業療法士法で定められているように

医師の指示の下に、理学療法を行なうことを業とする者」です。

そのため医師の指示がなくては、理学療法を行うことができません。

言い換えれば、病院で行う理学療法(リハビリ)は全て「医師の指示の下」に行われているのです。

医師は多忙で、セラピスト1人1人とやりとり出来る時間は限られているので

院内で「リハビリカンファレンス」を設け、

その場でまとめて患者さんのリハビリ状況の報告や、症状の回復予測に関する意見を

交わし合うという病院も多いのではないでしょうか。

医師と理学療法士は、法律での定めもあり、必ず関わる間柄ですが

関わりの密度や、やりとりの頻度はその病院・職場によってさまざまだと言えます。

カンファレンスの場などでやりとりする内容としては、

・患者さんのリハビリにおける注意点(血圧や脈拍の目安、運動量の目安など)

・リハビリの目標(1人で歩けるようになる、車椅子で生活できるようになるなど)

・症状の予後予測について

などが多いと思います。

栄養士・管理栄養士とやりとりする内容

栄養士・管理栄養士とのやりとり

病院で働く栄養士・管理栄養士は、

患者さんへの栄養指導や、入院中の食事の管理などを行っています。

一見、理学療法士とは関わりが薄いように感じますが

実は「栄養とリハビリ」は切っても切り離せない関係です。

栄養がしっかり摂れていないと、リハビリでの運動の効果も出にくいため

栄養士・管理栄養士と、患者さんの食事内容や栄養状態について話し合うことがあります。

・患者さんの食事で、運動に必要なカロリーが十分に摂れているのか

・もう少し患者さんの筋肉量を増やしたいので、食事にタンパク質を追加してもらうことは出来るか

・現在の患者さんの栄養状態から見て、リハビリでの運動量は適切かどうか

などを話し合います。

栄養士・管理栄養士と1対1でやりとりすることもあれば、

病院によっては「NST(栄養サポートチーム)」として、看護師なども含め

包括的に患者さんの栄養について意見をやりとりをする場もあります。

薬剤師とやりとりする内容

薬剤師とのやりとり

薬剤師は患者さんに処方するお薬の調剤をしたり、

患者さんへの服薬指導などを行っています。

こちらも、理学療法士とはそれほど関わりがないように見えますが、

パーキンソン病など、お薬が体調に影響を与えやすい疾患では

内服状況やお薬の種類を考慮した上でリハビリをしなければなりません

体の動きが良い時間帯に合わせてリハビリをする必要がありますし、

体の動きの良し悪しが、お薬に関係したものなのか

別の要因なのかを検討するためにも

リハビリ職と言えど、ある程度はお薬の知識も必要になります。

薬剤師には

・患者さんが内服しているお薬の、効果が出る時間帯はいつなのか

・お薬の副作用にはどのようなものがあるか

などを確認していました。

義肢装具士とやりとりする内容

義肢装具士とのやりとり

義肢装具士の多くは、民間の義肢装具製作所に勤務しています。

病院で、患者さんに装具が必要になると

提携している義肢装具製作所の義肢装具士さんに相談し

・どんな種類の装具がいいか

・装具の設定はどのようにするか

などを話し合います。

私が勤めていた病院では

脳卒中によって足が動かしにくくなり、うまく歩けなくなった方へ

装具を処方することが多かったので、

・目指している歩き方を実現するためには、どんな装具が適しているか

・装具によってどんな機能の違いがあるのか

などをやりとりしていました。

作る装具が決まると、

義肢装具士が患者さんの足の型を採ったり

既存の装具を患者さんの足に合わせて変形・調整して、

患者さんにフィットした装具を作ります。

理学療法士は必要に応じて、その作業に立ち会います。

最終的には、完成した装具を患者さんに装着してもらい

目標とする動きが引き出せているかどうかを確認します。

福祉用具専門相談員とやりとりする内容

福祉用具専門相談員とのやりとり

患者さんの動きを補助したり、より安全に生活するため

理学療法士から福祉用具を提案することがあります。

杖や靴、車椅子や介護用ベッドなど、その種類は様々です。

例えば、一口に「杖を選ぶ」と言っても

その種類や機能は幅広く、患者さんが

全ての杖を試して選ぶというのは、実際には困難です。

そんな時、病院と提携している福祉用具販売・レンタル会社に

福祉用具専門相談員がいたら。

患者さんに合う福祉用具を相談してみるのがいいでしょう。

日々新たな福祉用具が登場しているので、

製品を取り扱う会社に勤める福祉用具専門相談員は

最新の福祉用具について詳しく知っています。

理学療法士は患者さんの身体の状態をよく知っているので、

お互いの専門知識を活かして

患者さんにベストな福祉用具を提案できるよう

コミュニケーションを取る必要があります。

おわりに

今回も、病院に勤める理学療法士が他職種と

どんなやりとりをするのかをご紹介しました。

あくまでも私の経験を踏まえた内容ですので

それぞれの病院によって、やりとりの頻度や

やりとりする職種には違いがあると思いますが、

少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です