こんにちは、ぐぅです。
今回は「内部障害のリハビリテーションを勉強したい」という方や
普段は別の疾患を診ているが、患者さんの合併症や既往に内部障害があり
「そろそろ内部障害のことも勉強しなきゃなぁ…」
と思っている方に向けて、記事を書きました。
少しでも皆さんの参考になれば嬉しいです。
私は理学療法士と3学会合同呼吸療法認定士の資格も持っているのですが
病院に勤務していた頃は、内部障害のある患者さんを多く担当していました。
呼吸器の勉強は日頃からしていたのですが、
呼吸器患者さんが合併症として持っていた、腎疾患や糖尿病などの知識が浅く、
患者さんの全体像を掴むのに苦労した経験があります。
そんな時、呼吸器に加え内部障害の勉強をするのに
とても役に立った本をご紹介したいと思います。
目次 非表示
内部障害の勉強にオススメの本
15レクチャーシリーズ理学療法テキスト 内部障害理学療法学 呼吸
責任編集:玉木 彰, 総編集:石川 朗
呼吸に関する解剖学・生理学の知識から呼吸理学療法までの内容が網羅された1冊です。
各呼吸器疾患の概要や、人工呼吸・酸素療法などについても触れられています。
本の構成は、呼吸に関する生理学・解剖学・運動学といった基礎知識から始まり、
呼吸理学療法→疾患別呼吸理学療法とステップアップしていきます。
呼吸リハビリテーションにまだ馴染みのない方でも、
基本を学んだ上で応用へと読み進めていけるので、理解しやすい構成です。
文字だけでなく、画像や図も多く掲載されているため
各レクチャーがまとまっていて読みやすいと思います。
病気がみえる vol.4 呼吸器
人気シリーズ「病気がみえる」の呼吸器です。
このシリーズ全般にわたって言えることですが、
「病気がみえる」という名前の通り、イラストや図が豊富で
生理学・解剖学的な知識や病態をビジュアルで学ことができます。
本書に関してもそうで、テキストだけではわかりにくいことが
頭でイメージして理解できるので、とてもオススメです。
疾患に関しても要点をまとめてくれているので、
1つのテーマに関してそれほど多くのページを割いているわけではないのですが、
ポイントをまとめて学べるのがこの本の良いところだと思います。
内部障害理学療法学 ビジュアルレクチャーコアカリ準拠:高橋哲也 編
私自身、理学療法士になって初めの頃は脳卒中の方を主に担当させていただきましたが、
自分が呼吸器リハに興味を持ったこともあり、
3年目頃から呼吸器疾患の方を中心に診させて頂いていました。
実際に担当してみると、COPDなどの主疾患と併せて、糖尿病や
腎不全を有している患者さんも多く、必要に迫られて内部障害の勉強を始めました。
何か良い本はないかなと探していた時、書店でこの本を見つけました。
本書は心臓リハビリテーションや内部障害においても有名な高橋哲也先生が編集を担当されています。
呼吸機能障害・循環機能障害・代謝障害・がんにカテゴライズされ
各項目の定義や歴史などの初歩的な内容から、治療までを
多岐にわたって書かれている一冊です。
内部障害に関わるデータや、障害認定の過程などにも触れられていて、
内部障害を全体的に把握できる本です。
腎臓リハビリテーション:編著 上月正博
編著を担当された上月先生は、内部障害のリハビリテーションを専門とされる医師です。
2022年には日本腎臓財団の「功労賞」も受賞されています。
私がこの本を購入したきっかけは、同僚から
腎機能障害のある患者さんの運動の種類や強度について
相談された際に根拠を持った返答ができず、
「腎機能障害を持つ方への理学療法について勉強したい」と思ったからです。
本編が460ページを超える本書ですが、
腎臓リハビリテーションに必要な評価や運動療法、食事療法、日常生活指導などについて
詳しく書かれていて、どれも興味深い内容のため
どんどんと読み進めていけます。
腎臓リハビリテーションを行う上で、教科書のように使っていた1冊です。
まとめ
今回ご紹介した本はどれも、
解剖生理などの基礎からリハビリテーションまで
順を追って書かれています。
そのため、「普段は内部障害ではなく、別の分野の患者さんに担当している」
という方や、「これから内部障害を勉強する」という方も
それほど抵抗なく読み進めていけると思います。
皆さんの書籍選びの参考になれば嬉しいです。