こんにちは、ぐぅです。
今回は理学療法士が呼吸療法認定士(正式名称:3学会合同呼吸療法認定士)を
目指すために必要な条件や、合格者数の推移などをまとめました。
私自身もこちらの資格を取得しています。
「3学会合同呼吸療法認定士の資格を取ろうか迷っている」
「どんな資格なのか興味がある」という
理学療法士の方に向けて書いていますので、参考になれば嬉しいです。
3学会合同呼吸療法認定士について
公益財団法人医療機器センターのホームページでは、
3学会合同呼吸療法認定士の資格について以下のように説明しています。
3学会(一般社団法人 日本胸部外科学会、一般社団法人 日本呼吸器学会、公益社団法人 日本麻酔科学会)から選出された委員により構成されている「3学会合同呼吸療法認定士認定委員会」が受講資格を有すると判定した者のうち、同委員会が実施する認定講習会の課程を履修したのち、同委員会が施行する認定試験において一定の合格基準に達した者に与えられるものです。
公益財団法人医療機器センターホームページ
つまり、以下の3つの学会
・一般社団法人 日本胸部外科学会
・一般社団法人 日本呼吸器学会
・公益社団法人 日本麻酔科学会
からなる委員会に受講資格を認められた者が、「認定講習会」を受けた上で
認定試験を受験し、その試験に合格すると取得できる資格です。
受験のために必要な「認定講習会」受講資格には以下の免許が挙げられています。
・臨床工学技士
・看護師
・准看護師
・理学療法士
・作業療法士
3学会合同呼吸療法認定士認定証の有効期間は5年間と定められており、
5年ごとの認定の更新が必要です。
※更新方法の詳細はこちらから
https://www.jaame.or.jp/iryo/kokyu/cert/k_ninteikousin.html
1996年から始まったこちらの認定試験は2022年に第27回を迎え、
これまでに全ての職種を合わせ、59,292名が合格しています。
この資格を持つ理学療法士はどのくらいいるの?
毎年、何名の理学療法士がこの資格を取得しているのでしょうか。
合格者数の推移をみてみます。
試験の第1回(1996年)から第27回(2022年)で全合格者数は59,292名となっていますが、
その中で理学療法士は19,685名と全体の33.2%を占めます。
これは、職種別に見ると看護師(49.5%)に次いで2番目に多い割合です。
理学療法士が受験するための条件は?
理学療法士がこの資格を取得するためには、まず「3学会合同呼吸療法認定士認定講習会」を受講する必要があります。
また、その受講には、以下の2つの条件を満たす必要があります。
1.実務経験年数(常勤として勤務)が2年以上であること
2.申請書類提出日から過去5年以内に、認定委員会が認める学会・講習会などに出席し、12.5点以上を取得していること
認定講習会の内容
認定講習会の講義内容は以下の通りです。
- 血液ガスの解釈
- 呼吸機能とその検査法
- 呼吸不全の病態と管理
- 呼吸リハビリテーション
- 酸素療法
- 人工呼吸器の基本構造と保守および医療ガス
- 気道確保と人工呼吸
- NPPVとその管理法
- 開胸・開腹手術後の肺合併症
- 新生児・小児の呼吸管理
- 人工呼吸中のモニター
- 呼吸不全における全身管理
理学療法士がこの資格を持つメリットは?
私自身がこの資格を取得してよかったと思う点を挙げます。
1.患者さんの疾患についての理解やデータの解釈の質が向上した
2.呼吸器疾患の方を多く担当させていただけるようになった
3.「呼吸器リハビリ」に対する周囲からの信頼度が増した
私の場合は、資格取得による給料面や待遇の変化はありませんでした。
ただ、自分が患者さんを担当して介入していく上で
血液データや胸部画像が、以前よりも読み取れるようになったり
疾患に対する理解が深まったという点はよかったと思います。
「資格保持者」ということで、周囲から客観的な評価も得られるようになり
呼吸器疾患の方を多く担当させて頂けたり、相談を受ける機会も増えました。
その結果、自分の経験値を増やすことができたと思います。
学んだことを患者さんに還元できるというのが、この資格の1番のメリットだと思います。
おわりに
今回は、理学療法士が3学会合同呼吸療法認定士を取得するために
必要な情報をまとめてみました。
少しでも参考になれば嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。